6: Resonating kindness

Barev Dzez! 

今回は、「アルメニアのひとってどんなひとなの?」という質問に答えるべく、アルメニア人についてわたしが知るところを書きたいと思います。まだアルメニアに住んで4ヶ月ですが、アルメニアの現地の方々と交流する機会は多々ありました。中でも印象に残っているいくつかの経験を紹介させてください。

 

プロジェクトウィークでアルメニアにある小さな町Ijevanを訪れました。"Humans of New York" を真似した、現地の方々に話を聞くという企画でした。驚いたことに、会う人誰もがまず家に招いてくれて、その次にみんなに食事を振舞ってくれるのでした。12人の決して少なくない外国人のグループを、ためらいなく家に招き入れ、家にある食べ物すべてをテーブルに並べてくれる。遠慮をするのは許されず、パン、チーズ、ぶどう、自家製のはちみつ、と次から次へと美味しい食べ物を勧められました。しかし、家は決して裕福ではなく、家具もほとんどありません。風が吹きとおり、床はコンクリートのままのような家。冬には氷点下20度近くまで気温が下がるアルメニアの冬を想像し、生活に余裕があるわけではないのに初対面の人に自分たちが持っているすべてを喜んで提供するアルメニア人の心の広さに改めて感動しました。見返りや報酬を求めず、ただただ美味しい食べ物を差し出し、また来てね!と笑顔で見送ってくれた様々なアルメニアの人々の顔は忘れません。

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プロジェクトウィークで会ったアルメニアの子供達

もう一つ、わたしの経験を紹介させてください。今月の初め、エレバンからタクシーで学校まで帰ってきました。ところが、わたしの不注意で、iPhoneをタクシーの後部座席に落としたまま降りてしまいました。道で拾ったタクシーだったから、ドライバーに連絡する手段がない...。日本に一時帰国する数日前の出来事だったため、内心焦りましたが、とりあえずtoon parentや学校の受付の人に状況を伝えました。学校はすぐに新しいStudent ID(スマホのケースの中に入れてあった)を発行するなど迅速に対応をしてくれました。しかし、スマホに関してはもう諦めるしかない、そう思い始めていた頃、「ドライバーを見つけた」と学校の総務担当の方からメールが。あとから聞いたところ、ドライバーの人が車内でスマホを見つけ、UWC Dilijanまで運転したことを思い出し、ケースの中のIDに書いてあった学校の電話番号まで連絡してくれたそうです。すぐに電話し、数時間後には少し離れた街から車でスマホを持ってきてくれました。たったの二日間でスマホが手元に戻りました。それだけでなく、スマホの電源が切れたからどうしようかと思ったよ、とドライバーは充電したスマホを渡してくれました。となり町から運転した分の運賃は払されましたが、日本円にして2千円程度。スマホを持ち主に返そうとしてくれた努力には感謝しきれません。売られたり、届けるのが面倒だからそのまま放置されるかな、とドライバーを疑ったことに罪悪感を覚えました。学校の方々もドライバーに電話してくださったり、と一緒になって探してくれました。傘でさえも見つからないのに、東京の電車でスマホを無くしたら見つからないだろうな...。そう考えると、アルメニアは人口が少なく経済的にも社会的にもまだ発展途上ですが、だからこそ人と人との繋がりが強く、地域一体として誰でも受け入れる姿勢を持っていて、一段とアルメニアという国が好きになります。

 

P.S. 将来のfirst year、楽しみに待っています。一次試験お疲れ様でした、二次試験も頑張ってください!

Kindness is a gift everyone can afford to give.

Rachel